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忘れたことなんてない

今日は、京都五山の送り火でした。
昨年に引き続きKBS京都のテレビでの鑑賞。
昨年は猛烈な雨で点火している様子がよく見えず💦
今年は雨の心配もなく無事に行われました。

午後8時に大文字から点火がスタート。
親火から松明に火が灯り、「大」の字の中心・金輪(かなわ)へ点火。
5分後、松ヶ崎妙法、船形万燈篭、左大文字、鳥居形松明と
順に点火され、3m、4mにも高く力強く燃える五山の炎を
たよりにご先祖さまが戻っていかれるのだそう。
そして約30分後には、徐々に火が消えていって
それはすこし寂しくて、夏の終わりを感じました。


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愛用しているほぼ日手帳。
欄外に書かれている13日の言葉が
なんだかとても心に沁みました。


父が亡くなって、毎日泣き暮らしていた私が、
淡々として見える兄に聞きました。
どうしてそんなに冷静なの?
父さんを思い出すことはないの?
兄が答えます。
「思い出すというのは、一瞬でも忘れた人がいう言葉。
父を忘れたことはない、だから思い出すこともない。
いつも父はここにいるから」


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私もそうかもしれないなとふと。
9月の命日で23回忌だそうです。
思い出すというよりも、
いつもそばにいるような気がしている。
でも今日の送り火で無事に戻ったのでしょうか。
父や祖父母だけでなく、
亡くなった人たちの優しく微笑んだ顔が目に浮かぶ、
そんな送り火の夜でした。
















by robetissage | 2017-08-16 22:22 | 日々のこと | Comments(0)

校正士ときどき物書きをやっています。音楽サイトYUMECO RECORDSにて「虹のカケラがつながるとき」連載中★日本語の美しくて奥深いコトバを紡ぐ人でありたい。


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